こんにちは。服部学園広報課です。

12月1日(土)、2日(日)に東京ビッグサイトで行われた、
「農業フロンティア2012」に行ってきました。時間の都合上、私が行ってきたのは

2日目の12月2日(日)14:30から開始された

デンマークのトーステン・シュミット氏による

料理デモンストレーション。

今回は被災地を含めほぼ全て日本国内の食材を使用し、

現在最も注目されている「北欧」の料理界を牽引している若手シェフの一人、

シュミット氏の手により最先端の料理に形を変えました。

シェフは現在36歳。奥様とデンマーク オーフス市に店を構えています。

 

●北欧を代表するシェフ、シュミット氏により、被災地の食材が最先端料理へと姿を変える

さて、気になる今回のメニューです。

・季節野菜の海水蒸し 西洋わさびのクリーム

・ノルウェーロブスター 海藻と山海のキャビアを添えて

・野趣に富んだ鹿のタルタル 木の子、松の香りと共に

・冬の大地に眠る オークチョコレート

なんと、限らた短い時間の中、4品も!

 

シェフが日ごろから意識しているというイメージや

詩情をたっぷり感じさせる作品ばかりです。

 

松の油を使用したマヨネーズやソースなど

ご自身で作った調味料を持参されています。

全ての料理にテーマが感じられます。

 

 ・季節野菜の海水蒸し 西洋わさびのクリーム

野菜の海水蒸しでは、ブロッコリーの使い方などにも

こだわりを見せ、先端部分をそぎ落として使ったり、

通常捨ててしまうブロッコリーの茎の表面を厚めに

むいて芯の部分をスライスして使います。

・ノルウェーロブスター 海藻と山海のキャビアを添えて

海底をイメージしたノルウェーロブスターは

自作の型を使って周りに張ったジュレを固めもう一度「殻をつける」イメージ。

  

解説の三国シェフ、一押しの作品です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・野趣に富んだ鹿のタルタル 木の子、松の香りと共に

最新調理法ばかりでなく、古くからの伝統的な技法を使い

鹿の生肉を使ってタルタルを仕上げます。

切れ味のよいシェフの包丁は日本製が中心。

日本の職人技が世界で注目されていることを実感できますね。

鹿のすね肉を加熱したものから

専用の機器を使って血液を絞り、ソースに仕立てます。

    

 

完成品がこちら。

 

・冬の大地に眠る オークチョコレート

最後のオークチョコレートは備長炭の製造過程をイメージ。

液体窒素で固めたチョコレートクリームに

ライ麦パンを茶色に加工して砕いたものをのせ、

生栗を細かく刻んだものと細切りにしたおぜいゆの葉を飾り、

それぞれ、土壌と芝生をイメージしています。

    

北欧の方は自宅の芝を刈った経験を誰でももっているので

思い出を呼び起こす作品のようです。

これは先日大使館主催で行われた「ノルディックスターシェフ」イベントで

コラボレートディナーを行ったナリサワでの経験から

インスパイアされたもの。

 

当校でも、デンマークをはじめノルウェー、フィンランド、

スウェーデン、アイスランドの5か国を代表するシェフによる

デモンストレーションを行いました。

 

このイベントでも日本での経験が随所に活かされていました。

当校での講習会の後にご紹介したお店の糠漬けにインスパイアされて

ソースの中に日本の漬物を刻んで混ぜ込むなど、

貪欲に学び続け、柔軟に取り入れているシェフの姿に感激しました。

 

世界の注目を集めている北欧シェフたち。

今後の活躍がますます楽しみにですね!