卒業生の声 山口 敬太さん

Graduate's Voice

実家の鮨屋を継いで、
割烹も兼ねる店にしたいから、
この店で10年間は修行する!

金田中 草
山口 敬太さん

調理師科2年制卒(2007年3月)

山口 敬太さん

老舗料亭『金田中』が渋谷に出店するモダンな高級日本料理店『金田中 草(かねたなか そう)』。 今回は、その調理スタッフとなって3年目を迎え、責任あるポジションを任せられるようになった服部OBの山口さんを訪問。学生時代のことから将来のことまでいろいろ聞かせてもらいました。

ハイグレードな和食の世界が知りたくて

お鮨屋さんの息子として育ち、ごく自然に料理の道を志たという山口さん。服部栄養専門学校には、立地のよさと 就職先の豊富さに魅力を感じて入学。とても楽しくて充実した2年間を過ごしたそう。特に多彩な講師の方々の優れた 技術を見ることができた。よい刺激になった。もちろん調理実習も大好きだったし、経営論などの講義も役に立った。また、タンタン麺の模擬店を出した学園祭などの行事もよい思い出になっているという。

服部学園の調理師科2年制では、1年次にも2年次にも校外実習があるが、山口さんの実習先はどちらも『金田中』 だった。1年次は銀座の店舗で10日間。有名料亭にお内側を見たいという希望がかなってとのことだったが、終始 緊張のし通しで、「緊張していたという以外には、何も思い出せない」と語る。だが、たしかにその世界に魅了され、2年次にも『金田中』を希望。今度は渋谷の店舗(現在の勤務先)で1ヶ月だったが、プロの世界の厳しさを痛感すると ともに、自分には到底できない先輩たちの高度な調理に感動。「ああ、ここで、もっと勉強したい」と思った。

実習の最後には料理長からも「ここで働いてみたらどうだ」と声を掛けられて、山口さんの気持ちは固まった。他に 就職活動はせず、『金田中』からの連絡をひたすら待ち続けた。連絡があったのは、卒業も間近に迫った2月だったというから、よく待っていたものだ。でも、思いはちゃんとかなえられた。

耐えれば楽しくなる、よい思い出になる

山口さんが就職して1年目に携わった仕事は、ゴミ捨てなどの雑用や前菜の盛り付けなど。調理らしい調理の 仕事といえば、まかない作りがあったが、25人分もの料理は簡単に作れるものではなく、味噌汁作りの要領を 得るだけでも2~3ヶ月はかかったという。何を作ってもよいというまかないは、慣れてくれば絶好の勉強の場になっていった。また1年目には、業態の異なる数軒の姉妹店での仕事も経験した。2年目になると、前菜の仕込みを手伝うようになり、切ることや、分量や色合いの加減をすることの難しさを知った。

そして3年目を迎えた今、山口さんは板場担当の一人として魚の仕込みを任せられている。料理長の言葉を 借りていえば「その他大勢という見られ方を卒業して、責任あるポジションに就いた」ということだ。入社3年目 までのスタッフが住む社員寮の寮長にもなり、後輩たちのまとめ役も務めるようになった。それでも料理長からは 「やっと右左がわかってきたというレベル」と言われるのだから、厳しい世界であることがうかがえる。実際、 6人いた同期入社の中で、今残っているのは山口さんだけだそうだ。なぜ、山口さんは頑張り続けられるの だろうか?

「目標があるから耐えられるのです。そして耐えれば楽しくなるのです」と山口さん。では、これまでどんなことが 辛かったかと訊けば、「随分叱られてはきましたが、全て自分の成長のためですから、後になればい思い出で、 辛かったという記憶はないんですよね」と笑う。山口さんの目標は、実家のお鮨屋さんで割烹も兼ねること。 そのために、ここで最低10年は修行すると決めている。きっとその間に、素晴らしい成長を遂げるに違いない。

関連情報

金田中 草 服部食育クラブ会員紹介ページ

http://www.shokuikuclub.jp/members/member_detail?id=118

卒業生の声ナビ

ページトップ