卒業生の声 小林 来喜さん

Graduate's Voice

地味で地道な作業ひとつひとつが大事。
日々の積み重ねの先に喜びに満ちた世界があります。

ステーキハウス ハマ 目黒店
小林 来喜さん

調理ハイテクニカル経営学科卒業(2013年)

小林 来喜さん

料理に興味を持ったのはいつでしたか?

母が料理上手で、おいしい食卓が日常の家庭で育ちました。毎年正月のお節はすべて手作りするほど料理を大切にする人で、その影響で小学生のころから将来は料理人になりたいと思っていました。また、昔TVでやっていた料理人のドラマに感動し、この世界への憧れが一層強まったきっかけにもなりました。

中学卒業のころには既に料理人になる気持ちは固まっており、専門学校をどこにしようかと早々に検討していました。高校在学中、サッカー部の部活に励みながらも土日は製菓学校に通う姉と一緒にお菓子作りしたり(笑)。子どものころから興味はいつも料理の方へ向いていました。

服部を選んだ理由は何ですか?

決定的だったのは体験入学での実習です。階段状の実習教室での授業が本当にクリエイティブで衝撃的でした。先生の言葉のひとつひとつが深く、出てくる料理や紅茶に感動。10年以上前、スマホを活用した解説は当時としては画期的で、新しい授業のやり方に驚きました。他校と比較して圧倒的な魅力を感じ、入学を決めました。

服部での学びで印象的だったことは?
また、服部での勉強が生かされていることはどのようなことですか?

実技の授業が想像以上にハイレベルで驚きました。ずっとやりたかったことなので、西洋、和食、製菓、どれも本当に楽しかった。西洋マスターコースでは、三國シェフ、落合シェフといった料理界レジェンドの講義を受けることができたことが貴重な体験でした。このときのレシピは今でも大事に保管しており、デザートを作るときのヒントにしています。

先生方は生徒のことを一人ひとりよく見てくださっています。パティシエの先生からは「あなたは器用だからパティシエになりなさい」とお勧めされ、フランス料理の先生からもフレンチが向いているとのご意見。そのアドバイスどおり、今の職場ではデセールを担当しています。(デセール=「メインコース後のお菓子」でデザートの意味)今思えば生徒の得意なこと、強みを見抜いてくださっていたんだなと思います。

一方、座学は苦手でしたね。食品衛生、公衆衛生、栄養学…真面目に勉強に取り組まかったことを後悔しています。どれも料理をお客様に提供する上でとても重要な知識であったことを、料理の現場に出た今、実感しています。

この職場へ就職したいきさつを教えてください。

この店に服部OBの方が勤務されており、人材募集について服部に相談に来られていました。就職サポートの先生に紹介していただき、応募、採用という流れになりました。
服部は卒業生とのつながりが強く、情報が豊富に集まってくるところが就活生にとってはありがたいですね。私も卒業後、こうしてOBインタビューに声をかけていただいたり、体験入学をお手伝いさせていただいたり、何かと連絡いただいていますし(笑)。認めてくれる場所、帰れる学校があるのは嬉しいことです。

入社から現在までのキャリアアップの流れと現在のお仕事の内容について教えてください。また、やりがい、難しいこと、課題は?

入社して最初はサラダバー、次にストーブ、最後に焼き手と、経験年数が上がるにつれ任される業務が変わります。入社当初は、上司や先輩がたくさんいらっしゃる中、新人の自分には何ができるんだろう?と、何を頑張ればよいのかわかりませんでした。だから目の前のことをとにかく言われるままにがむしゃらにやってきた感じです。

昨年9年目にして初めて後輩をもつことになりました。ずっと上司の方の指示をこなすことが役目でしたが、今は新人の育成もつとめています。自分が若い頃は、まだいただいた指示の意味がわからないこともありましたが、それでもひたすらに取り組んでいました。指示をする側になった今は、なぜそれをやるのか意味を添えながら教えるように心がけています。教えることの一つひとつが、その後輩の将来のための大事なパーツになっていくと思っています。

この仕事で難しいと思うことは何ですか?

お客様の目の前で調理をするので、料理の腕前だけではなくコミュニケーション力も求められます。たとえば高齢のお客様の場合、表情や顔色をみて、声をかけられる前にお水を差し上げたり。何を求められているのかを察して先回りしてサービスが提供できるのは、対面接客の良いところであり、難しいところでもあります。安心してくつろいでいただくために人格を磨いていくことも永遠の課題ですね。

これから料理を志す学生に対してメッセージをお願いします。

お客様が「おいしかった、また来るよ」と言ってくださったとき、本当に喜びとやりがいを感じます。逆にその言葉が聞けなかったとき、食後のお皿に料理が残っていたときは悲しい気持ちになります。そんなときは「何かが足りなかったんだ」と反省し、次の日休憩時間に同じメニューを作ってゼロから考え直します。同じことを繰り返すのではなく、ときには振り返り改善したりリセットしたりしながら努力を続けています。この作業がなければ他の人と差をつけることはできないと思っていますので。

調理の世界は一見華やかに見えますが、その舞台の裏では地道な作業や苦労もたくさんあります。積み重ねの毎日が嫌になってドロップアウトしてしまう人も少なくないのですが、 地味で地道なことをやり続けた先に、喜びとやりがいを実感できる華やかな世界が広がっているので、負けずに頑張ってほしいと思います。

同じく服部卒業生の先輩・越渡さんと

関連情報

ステーキハウス ハマ

http://www.steakhousehama.co.jp/

ステーキハウス ハマ外観

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