卒業生の声 大野 真美さん

Graduate's Voice

多様な経験ができたのは、栄養士資格のおかげ

特別養護老人ホーム親光
大野 真美さん

栄養士科(昼2年)/1993年卒業

大野 真美さん

食に関する専門的な資格を取得したいと服部学園に入学。卒業後は、当時あった栄養指導研究室の助手を経て、現場で栄養士としての実績を積みたいと、医師会病院へと就職。働く傍ら管理栄養士の資格も取得した。その後、出産を機に子育てと両立するためにクリニックへと転職。子育てがひと段落したタイミングで、管理栄養士として「特別養護老人ホーム親光」へと転職し、現在は栄養課課長を務める。

決め手は、卒業で「栄養士免許」を取得できること

元々、大手食品会社の研究所で働いていたのですが、周りの知識の豊富さに圧倒され、自分には専門的な知識や資格がないことにコンプレックスを感じていました。そこで、自分も食の専門的な資格を持ちたいと思い、栄養士科の卒業で「栄養士免許」を取得できる服部学園で学ぶことを決めたんです。

在学中は、当時、服部学園にあった栄養指導研究室の先生の研究をお手伝いしたり、在学生と栄養指導に関する合宿に参加したりと、授業以外の活動でも栄養に関する知識を深めることができました。

卒業後は、お手伝いしていた栄養指導研究室に助手として残り、食事調査や学会発表など、研究に携わっていました。ただ、栄養指導の研究を行う中で、知識を学ぶだけでなく、やはり現場で栄養士としての実績を積みたいという気持ちが徐々に芽生えてきたんです。そこで、研究室の先生に紹介してもらい、栄養士として病院へと就職することにしました。

一人の専門家として見られる経験が、私を成長させた

これまでとは異なり、病院では周りに同じ立場の人がおらず、一人の専門家として見られました。そのため、栄養指導に関して看護師や院長先生の要望に応えるのは大変でしたね。ただ、要望に応える中で、自然と栄養士として成長できたと感じています。また、大学と連携している病院だったために学会に参加して発表したり、患者向けに栄養指導を行ったりできました。ほかにも見た目から喜んでもらうために、出産祝膳を提供する食器選びから携わるなど、幅広い業務をさせてもらえたのは、今となっては貴重な経験です。働きながら勉強も続け、管理栄養士の資格も取得することができました。

その後、子供が生まれたタイミングで子育てとの両立を考え、一旦はクリニックへと転職しました。ただ、子育てがひと段落したタイミングでこれまでとは違う分野で挑戦したいという思いが出てきて、現在の介護施設へと転職したんです。

とはいえ 、管理栄養士は私一人。栄養士が在籍するのが当たり前の環境ではなかったため、最初は栄養管理について周りを説得するのが大変でした…。

でも、入居者の方の数値が改善するなど、実績が出てくると徐々に栄養士として信頼していただけるようになりました。見取介護では管理栄養士をつけることが規約に記載されたのをきっかけに仕事も非常にやりやすくなり、入居者さまやご家族の方の喜ぶ顔にやる気をもらう日々を送っています。

食の楽しさを知ってもらうのも、栄養士の役割

現在では、介護職員の方とともに食のイベントも企画し、実施しています。1日3食の食事のレパートリーは変えつつも、どうしても飽きがきてしまうこともあります。そこで、もっと食を楽しんでもらいたいと、「やおいち」と「パン販売」というイベントを、月1回ずつ開催しているんです。

やおいちは、果物やお菓子、梅干し、佃煮のほか、季節に応じた旬の食べ物を販売するイベントです。「果物を買って、ほかのみんなに分けてあげたいの」といった声もあり、入居者の方もやおいちでの買い物をとても喜んでくれています。また、パン販売では、近所のパン屋さんに依頼し、数種類のパンを販売しています。

普段、用意された食事だけでなく、「自分で選べる」買い物イベントを通じて、食の楽しみを感じてもらいたい。栄養管理だけでなく、こうしたイベントを通じていかに食の楽しさを知ってもらうかも、栄養士の大事な仕事だと思っているんです。

卒業生の声ナビ

ページトップ